個人の確定申告


所得税の節税=個人住民税・事業税・国民健康保険料の節税に繋がる!


確定申告は所得税の計算だけでなく、個人住民税、個人事業税や国民健康保険料の算定など、『人』に対する様々な租税公課に連動する手続きです。
書類や帳簿は事前に整理し、必要以上の税金を納めることのないよう、年内に対策や納税予測をするよう心掛けましょう。

◇ 平成27年分(28年3月提出)確定申告のご案内
◇ 確定申告が必要と思われる方と有利不利の判定
◇ 税金の還付は5年間遡れます
◇ 所得税のしくみ
◇ 個人住民税・国民健康保険料のしくみ
◇ 利子または配当を受け取ったときの所得
◇ 不動産の貸付けまたは自営業から生ずる所得
◇ 青色申告について
◇ 給与をもらったときの所得
◇ 退職金をもらったときの所得
◇ 山林を売ったときまたは資産を売ったときの所得
◇ 保険金や懸賞金などを受け取ったときの所得
◇ 年金や原稿料などを受け取ったときの所得
◇ 損益通算と繰越控除
◇ 配偶者または扶養がいるときの所得控除
◇ 扶養になるかどうかの判定
◇ 本人(または親族)に要件のある所得控除
◇ 生命保険料を支払ったときの所得控除
◇ 地震保険料または旧長期損害保険料を支払ったときの所得控除
◇ 健康保険料や国民年金保険料、小規模共済掛金を支払ったときの所得控除
◇ 災害、盗難、横領にあったときの所得控除
◇ 医療費を支払ったときの所得控除
◇ 寄附金を支払ったときの所得控除とふるさと納税
◇ 住宅ローン控除
◇ 相続があった場合の所得税の確定申告~通常の申告と異なる点~
◇ 料金表(年1回申告のみご依頼の場合)

平成27年分(28年3月提出)確定申告のご案内

【1】平成27年分確定申告の注意点等について
(1)確定申告の日程(平成27年分の納期限等)
<申告期限と現金納付の期限>
①申告所得税・・・平成28年2月16日(火)~平成28年3月15日(火)
※還付申告書(申告義務がある者の還付申告を含む)は、平成28年1月1日から提出が可能です
②消費税・・・平成28年1月~平成28年3月31日(木)

<振替納税を利用した場合の口座振替(引落し)日>
①申告所得税・・・平成28年4月20日(水)
②消費税・・・平成28年4月25日(月)

<延納を利用した場合の納期限>
①申告所得税・・・平成28年5月31日(火)
②消費税・・・延納制度はありません

(2)本年分までの改正項目や要確認、注意点など
<申告所得税>
□ 上場株式等の譲渡所得または配当等に係る10%軽減税率の特例措置は平成25年12月31日をもって廃止されました。平成26年1月1日からは、本則税率の20%(所得税15%、住民税5%)が適用される改正がされています
□ 平成26年4月1日以降のゴルフ会員権等(主として趣味、娯楽、保養または鑑賞の目的で所有する不動産以外の資産)の譲渡による損失については、給与所得などの他の所得と損益通算はできないこととする改正がされました
□ 復興特別所得税が創設(平成25年分から平成49年分まで)されました。税率は基準所得税額の2.1%となり、所得税と併せて納付することになります。なお、毎月の給与や賞与、報酬、配当等について復興特別所得税が源泉徴収されている場合は、確定申告で精算して下さい
□ 給与等の収入金額が1,500万円を超える場合の給与所得控除額は245万円とされました。金額の多寡にかかわらず一律245万円(上限設定)となります
□ 年金所得者の申告手続きの簡素化のため、公的年金等の収入金額が400万円以下であり、かつ、年金以外の所得金額が20万円以下の方は、確定申告書の提出が不要になりました。この改正により確定申告書を作成する手間は省けるのですが、別途、住民税の申告が必要になる場合があります。なお、医療費控除や他の控除を受けて源泉所得税の還付を希望される方は、これまでと同様に確定申告書を提出して下さい。□ e-Taxを利用した申告により添付を省略した書面については、5年間(申告後、この間に税務署等から入力内容の確認のために提示等を求められることがある期間)の保存が必要となります
<消費税>
□ ①平成25年分の課税売上高が1,000万円を超える方、または②①以外で平成26年1月1日~6月30日までの期間の課税売上高(給与等の支払額によることもできます)が1,000万円を超える方は、本年(平成27年)分の課税売上高が1,000万円以下であっても消費税の申告が必要です
□ 平成26年4月1日以後の取引につき、消費税率(地方消費税を含む)が5%から8%に改正されたことにより、平成27年分の申告についても5%部分と8%部分が混在することが考えられます。改正に伴う経過措置の取り扱いも整備されていますが、改正項目の内容や申告書類様式については、国税庁HPの消費税法改正のお知らせ(社会保障と税の一体改革関係)でご確認下さい
□ 平成27年分の課税売上高が1,000万円を超えた方は、平成29年分につき課税事業者となります。簡易課税制度選択の検討を含めた所定の届出が必要です

(3)東日本大震災に関連した国税に関する情報
・・・東日本大震災関連の国税庁からのお知らせをご覧下さい

(4)確定申告などの様式・手引きについて
・・・国税庁HP【平成27年分確定申告特集】をご活用下さい

(5)平成27年分贈与税の申告について
・・・贈与税のしくみをご確認下さい

【2】自営業者の方、不動産所得がある方
帳簿のつけ方がわからない、書類の保存方法がわからないなど以下に該当する自営業者や不動産所得がある方は、お早めにお申し込み下さい
□ 平成27年に事業を開始された方、初めて申告をされる方
□ 平成27年分から青色申告または消費税の申告が必要な方
□ 減価償却資産を取得した、売却した、または廃棄処分した方
□ アパートまたは貸家を建築し、不動産の貸し付けを開始した方
□ アパートまたは貸家を取り壊した方、または売却した方
□ 自営業または不動産貸付を相続により承継した方
□ 平成27年分において個人事業を廃業した方
□ 税理士に依頼することが初めての方

【3】過年度分の申告について
昨年26年分または25年分以前の申告についても受け付けております。
過年度分の申告や更正の請求、嘆願請求には提出期限がありますので、併せて税金の還付手続きページをご覧下さい

【4】亡くなられた方の申告書提出期限は、翌年3月15日ではありません
年の途中で亡くなられた方に係る所得税の申告を、準確定申告といいます。相続人が、亡くなられた方(=被相続人)に代わって申告書を作成のうえ提出することになりますが、その提出期限は翌年3月15日ではありません。相続人が提出することになる申告書には、次のQ1とQ2のケースが考えられますが、それぞれ(1)~(3)の区分に応じ、申告書を提出する場合の期限が異なりますのでご注意下さい
◆Q1.被相続人が、その年の翌年1月1日から3月15日までの間に申告書を提出せず死亡したケース=平成27年分の申告書を提出しないまま平成28年1月15日に死亡のとき、平成27年分の申告書の提出期限はいつか?
◆Q2.年の中途で死亡した被相続人で、その年分の所得税につき確定申告書を提出すべきケース=平成27年5月3日死亡のとき、平成27年分の申告書の提出期限はいつか?
(1)確定申告書を提出すべき期限
相続人が相続の開始を知った日の翌日から4ヶ月を経過した日の前日までに申告書を提出しなければなりません
→Q1.平成28年5月15日(平成28年分の申告書も同日が提出期限です)
→Q2.平成27年9月3日
(2)損失申告用の確定申告書を提出する場合
相続人が相続の開始を知った日の翌日から4ヶ月を経過した日の前日までに申告書を提出することができます
→Q1.平成28年5月15日(平成28年分の申告書も同日が提出期限です)
→Q2.平成27年9月3日
(3)還付を受けるための申告書
上記(1)(2)のような4ヶ月の提出期限はなく、所得税の更正期限である5年間還付請求が可能となります。ただし、遺産分割の都合もあるでしょうから早目に申告された方が良いでしょう

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確定申告が必要と思われる方と有利不利の判定

【1】確定申告(還付申告)
(1)サラリーマンの方は勤務先において年末調整が行われます。通常であればこれで所得税の精算が終了し確定申告は不要ですが、年末調整では控除できない次の所得控除等がある方は、確定申告をすることで税金が戻ってくる場合があります
□ 年の中途で退職したため、年末調整をされていない方
□ 災害・盗難・横領の被害を受けた方・・・雑損控除
□ 通院、入院、手術、出産などによる医療費がある方・・・医療費控除
□ ふるさと納税や寄附金の支出がある方・・・寄附金控除
□ 住宅をローンで購入された方・・・住宅ローン控除(初年度の場合)
□ 住宅耐震改修工事などをされた方・・・税額控除
(2)また、年末調整の対象となる給与以外に次の所得がある方は、原則、確定申告が必要となります
□ 給与の年間収入金額が2,000万円を超える方・・・給与所得
□ 自営業者の方・・・事業所得・農業所得
□ アパート・駐車場などの不動産を貸し付けている方・・・不動産所得
□ 2ヶ所以上から給与の支払いを受けている方・・・給与所得
□ 土地・建物・株式・ゴルフ会員権などを譲渡された方・・・譲渡所得
□ 保険の満期一時金、懸賞金がある方・・・一時所得
□ 年金を受給されている方・・・雑所得
□ 原稿・講演料、事業的規模でない副業収入がある方・・・雑所得

【2】20万円以下の申告不要制度
サラリーマンの方が副業で得た所得、株取引での儲けや懸賞金・原稿料など一時的な収入に対し、『給与所得および退職所得以外の所得金額が20万円以下の方は確定申告が不要』という規定がありますが、これは、『金額があまり大きくないので確定申告そのものを省略していいですよ』という趣旨のものです。『20万円以下の所得は全て申告しなくて(表に出さなくて)もいいですよ』という意味ではありませんので、仮に医療費控除や住宅ローン控除などを利用して還付申告をしようとするときは、『所得が20万円以下であっても』申告しなければなりません。いわゆる『法令・規定のつまみ食い』はできないため、『確定申告をするなら全部申告する、しないなら全くしない』ということになります。判定をされる場合は十分気をつけて下さい

【3】有利不利の判定
・・・確定申告では、『人』に関する収入と支出をどう捉えるかで所得金額が変わってきますので、正確な判断が求められます
●収入を課税対象と非課税対象に区別する
●課税対象を10種類の所得に分類する
●支出を生活費と必要経費・所得控除額とに振り分ける
●青色申告を選択できる
●所得の種類に応じた儲けに対し、それぞれの税率を使って税金を算出する

・・・また、確定申告といえば1年に1度の手続きというイメージが強いため、今年は納税額(還付金)が多いとか少ないとか、どうしても単年度の税額を重視してしまいますが、
●本年分の税金を少なくすることが一番の節税とは限りません
●申告不要といっても申告をした方が年税額が低くなるケースがあります
●譲渡所得であれば、特例規定といわれる課税の繰り延べをせず、原則どうり譲渡所得税を納付する方が有利な場合もあります

・・・納税者の選択と判断により、所得金額や税額は大きく変わってきます。
所得税の計算をするということは、同時に個人住民税、個人事業税や国民健康保険料など、『人』に対する様々な租税公課も計算するということになりますので、節税を含めた有利不利の判定は、直近の損得だけでなく、『人』に関する収入と支出のトータルで判定することが重要です

税金の還付は5年間遡れます

◆所得税の還付手続きにより、住民税も還付されます。また、内容により事業税や国民健康保険料も還付対象になりますので、一度過去の申告を確認してみましょう

【1】納め過ぎた税金の還付は原則5年以内
確定申告書を提出された方が後日税金の納め過ぎに気付いた場合は、更正の請求という手続きにより税金を還付してもらうことができます。更正の請求は、確定申告書の提出期限から※原則5年以内(改正前は1年以内)に提出することができますが、売上の過大計上・必要経費の計上もれ・所得控除の控除もれなど、申告後に間違いに気づかれた方はお早めに手続きをして下さい。
※この改正は、平成23年12月2日以後に法定申告期限が到来する国税について適用されるため、所得税については平成23年分以降の申告に限り5年以内更正の請求の対象となります

【2】確定申告をされていない方(5年以内)
申告しようと準備はしたが結局申告しなかった、書類を整理していたら医療費や国保・国年の領収書が見つかったなど、申告忘れはありませんか。本来確定申告をすれば税金を還付されるはずの方が確定申告をしていない場合は、5年前まで遡って(申告する年分の翌年1月1日から5年を経過する日までに)確定申告をすることにより、税金が還付されます。翌年の3月15日までに申告をしなかったからと言ってあきらめることなく、戻すべき税金は戻してもらいましょう

【3】嘆願書(5年以内)
上記【1】で更正の請求ができない方への救済措置となります。提出期限から5年以内であれば税金を戻してもらう可能性があるため、税務署長に嘆願書を提出し還付を請求する方法です。
法定化された手続きではないので必ず還付(救済)されるというわけではありませんが、一つの可能性として嘆願書を利用することは有効でしょう

所得税のしくみ


<所得税の速算表:平成19年分から平成26年分まで>

所得税の速算表


<所得税の速算表:平成27年分以降>

所得税の速算表

個人住民税・国民健康保険料のしくみ

その年中(1月1日から12月31日までの1年間=暦年)の所得に対して課税される個人の税金としては、所得税のほか個人住民税と国民健康保険料が考えられます。
個人住民税と新潟市の国民健康保険料の計算については、次のとおり区別されますので参考にして下さい。(以下は、すべて新潟市HPの該当サイトへリンクします)
(注)所得税の納付は、給与所得者であればその年の年末で、確定申告書提出者であっても翌年の3月15日までには完了しますが、個人住民税と国民健康保険料の納付は、確定申告後の5月~6月頃に年税額が決定し、そこから1年間で納付することになりますので、所得の獲得時期と納付時期につき相当なタイムラグが生じてしまいます

【1】所得税と個人住民税の関係
・・・個人の市民税と県民税を総称して個人住民税と表現します。個人住民税は、所得税と同様にその年1月1日から12月31日までの所得に対して課税されることから、年税額を計算するうえで連動する部分が多く所得税のしくみがベースとなりますが、所得控除額と税率が異なるため、別途確認が必要です
(1)国税と地方税
<共通>
○ 所得税・・・税務署を通じて国に納める国税
○ 個人住民税・・・住所地の市区町村を通じて市および県に納める地方税
(2)課税方式
<共通>
○ 所得税・・・年末調整を含め、自分で年税額を計算して納付する申告納税方式
○ 個人住民税・・・提出された給与支払報告書や申告書などから市区町村が年税額を計算する賦課課税方式
(3)課税年の表記(平成27年中の所得に対するものの場合)
<共通>
○ 所得税・・・平成27年分所得税
○ 個人住民税・・・平成28年度市県民税
(4)申告方法
<給与所得者>
○ 所得税・・・勤務先で年末調整により年税額を計算し、源泉徴収票を本人に交付
(特別な場合を除き、源泉徴収票は税務署に提出されません)
○ 個人住民税・・・勤務先から住所地の市区町村へ給与支払報告書を提出
(名称が違うだけで、源泉徴収票と給与支払報告書の記載内容は同一です)
<自営業者や給与所得者以外の方>
○ 所得税・・・提出時点の住所地を所轄する税務署に確定申告書を提出
(個人住民税の申告をしたものとされるため、市県民税申告書の提出は不要)
○ 個人住民税・・・1月1日現在の住所地の市区町村に市県民税申告書を提出
(必要に応じて、別途、税務署に所得税の確定申告書の提出が必要)
(5)年税額の確定時期(平成27年中の所得に対するものの場合)
<給与所得者>
○ 所得税・・・年末調整がされる平成27年の年末(=源泉徴収票の作成時点)
○ 個人住民税・・・給与支払報告書の内容をもとに、平成28年5月に平成28年1月1日現在の住所地の市区町村が賦課決定
<自営業者や給与所得者以外の方>
○ 所得税・・・確定申告書の作成時点(提出期限は平成28年3月15日)
○ 個人住民税・・・確定申告書(または市県民税申告書)の内容をもとに、平成28年6月に平成28年1月1日現在の住所地の市区町村が賦課決定
(6)納付方法(平成27年中の所得に対するものの場合)
<給与所得者>
○ 所得税・・・給与から天引き(=源泉徴収)された所得税を年末調整で精算
○ 個人住民税・・・年税額を平成28年6月~平成29年5月の12回に分割して給与から天引き(=特別徴収)されることを原則とし、年税額を年4回に分割して本人が納付(=普通徴収)することも可能。なお、勤務先は給与から天引き徴収した所得税と住民税を納付する義務があります。
<自営業者や給与所得者以外の方>
○ 所得税・・・確定申告書で計算した年税額を平成28年3月15日までに本人が納付
○ 個人住民税・・・年税額を年4回に分割して本人が納付(=普通徴収)
(7)所得に対する税率
<共通>
○ 所得税・・・所得金額に応じた超過累進税率(平成27年分より5%~45%の7段階に改正)。なお、均等割に相当する税額の負担はありません
○ 個人住民税・・・一律10%(市民税所得割6.0%+県民税所得割4.0%)
(年税額=所得割10%+均等割年額5,000円※)
※改正により、平成26年度~35年度までの均等割年額は4,000円から5,000円に引き上げられました
(8)所得控除額
<共通>
○ 所得税・・・個人住民税の場合、寄附金控除は税額控除で適用あり
○ 個人住民税・・・雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除は所得税と同額、それ以外の控除は控除額が異なる
(9)税額控除
<共通>
○ 所得税・・・個人住民税の場合、政党等寄附金特別控除など一定の税額控除の適用なし
○ 個人住民税・・・調整控除あり、配当控除の控除率や住宅ローン控除額が異なる

【2】個人住民税のしくみ(新潟市HPの該当サイトへリンク)
○ 個人市民税の納税義務者・税額など
○ 所得金額の計算
○ 所得控除額の計算
 税額控除額の計算
○ 課税の特例
○ 申告と納税
○ 市税のしおりを活用しましょう
新潟市の各窓口で、平成28年度版の『市税のしおり』を配布しています。A4判68ページの冊子で、市税収入の内訳や使い道、計算方法のほか、税金に関する身近な疑問をQ&A方式で説明しています
【配布場所】新潟市役所市民税課、税務センター、出張所、連絡所
【問い合わせ】新潟市役所財務部税制課(電話025-226-1502)
また、新潟市HP内の市税のしおり-平成28年度版-のサイト(更新日:2016年5月18日)でPDFファイルをダウンロードすることもできます

【3】国民健康保険料のしくみ(新潟市)
・・・国民健康保険料については市区町村によって取り扱いが異なる部分が多く、最終的にはご自身の住所地の市区町村の規定に従うことになります
(1)所得税と国民健康保険料
○ 所得税・・・1人の個人に対して課税(個人住民税も同様)
○ 国民健康保険料・・・世帯構成人員の所得を合算して1世帯に対して課税
(2)年額
○ 所得税・・・国民健康保険料は、医療分と支援分と介護分の3つの保険料の合計
(所得税に、年税額の課税限度はなし)
○ 国民健康保険料・・・医療分と支援分と介護分の3つの保険料について、それぞれ、所得割と均等割(世帯人員1人あたり)と平等割(1世帯あたり、介護分はなし)が課され、かつ賦課限度額がある
(3)新潟市の国民健康保険料(新潟市HPの該当サイトへリンク)
○ 国民健康保険のお知らせほか
○ 国民健康保険料計算のしかた

【4】個人の方は所得税と住民税・国民健康保険料・事業税をセットで考える
(1)必要のない税金を払っているかもしれない
・・・住民税と国民健康保険料(のほか事業税)は、所得税の計算と連動している部分があります。『所得税の還付額が数千円だったら面倒なので申告しない・・・』という話を聞きますが、これは住民税などの節税額を計算していない方のコメントであり、実にもったいない話です。必要のない税金を払っていることになります
(2)還付手続きは個人の税金トータルで考えることが重要
・・・所得税の還付手続きをとるということは、住民税なども還付される(仮に5年前の所得税が還付されれば同じく5年前の住民税も還付)ということですので、所得税の還付額だけで判断するのではなく、個人の税金トータルで還付手続きを検討しましょう
(なお、所得税の確定申告書を提出すれば、改めて住民税・国民健康保険料・事業税の申告は必要ありません)

利子または配当を受け取ったときの所得

◆>利子所得◆>
【1】利子所得とは
(1)公社債の利子、(2)預貯金の利子、(3)合同運用信託の収益の分配金、(4)公社債投資信託の収益の分配金、(5)公募公社債等運用投資信託の収益の分配金をいいます
[利子所得の例示]
・国債、地方債、社債の利子
・銀行、信用金庫、農業協同組合等の預貯金の利子
・農林債券、商工債券などの利子
・貸付信託、金銭信託の収益の分配金、中期国債ファンドの収益の分配金
[利子所得にならないもの]
・個人が金銭の貸付けをしたときの利子→雑所得(金融業者の場合は事業所得)
・定期積金の給付補てん金→雑所得
・学校債、組合債等の利子→雑所得
・割引国債の分配→雑所得

【2】利子所得の金額と課税方法

利子所得の金額=収入金額

(1)利子所得の金額は、上記【1】の利子等の収入金額(源泉徴収前)そのものであり、必要経費等を差し引くことはできません
(2)利子所得については、その支払いを受ける際に、収入金額に対し15%の税率により所得税(このほか住民税5%=20%)が源泉徴収されます
(3)利子所得は、他の所得金額と合算されることなく、上記(2)の方法で源泉徴収されることで課税が完結するため確定申告の必要はありません・・・源泉分離課税
(4)源泉徴収の対象とならない外国の銀行等に預けた預金の利子、アジア開発銀行などにより発行される債券の利子などは、他の所得と合算され超過累進税率により総合課税されます

【3】利子所得に係る利子等の収入計上時期
(1)定期預金の利子・・・預入期間の満了日
(2)普通預金の利子・・・支払いを受ける日または元本への繰入日(中途解約の場合は解約日)
(3)通知預金の利子・・・払出し日
(4)公社債投資信託等の収益の分配・・・収益計算期間の満了日
(5)公社債の利子・・・支払い開始日と定められた日

◆>配当所得◆>
【1】配当所得とは
(1)法人から受ける剰余金の配当、(2)法人から受ける利益の配当、(3)法人から受ける剰余金の分配、(4)法人から受ける基金利息、(5)公社債投資信託および公募公社債等運用投資信託以外の収益の分配金、(6)特定受益証券発行信託の収益の分配金をいいます
[配当所得の例示]
・決算配当、中間配当金
・農業協同組合等から受ける出資に対する剰余金の配当金
・相互保険会社の基金に対する利息
・ユニット型証券投資信託の期中分配金、オープン型証券投資信託の普通分配金
[配当所得とみなされるもの]
法人の株主等が、一定の法人の合併・分割型分割・資本の払戻し・法人の解散による残余財産の分配・法人の自己株式の取得などの事由により、金銭その他の資産の交付を受けた場合で、その金銭等の額が、その法人の資本金等の額を超えるときにおけるその超える部分の金銭等の額は、配当所得とみなされます
[配当所得にならないもの]
・会社が利益処分の経理をせず株主の地位に基づき交付された株主優待乗車券、株主優待入場券、株主優待施設利用券など→雑所得
・協同組合等から受ける剰余金の分配のうち、事業分量分配金や従事分量分配金→事業所得または雑所得
・確定申告をしないことを選択した上場株式等の配当等

【2】配当所得の金額と課税方法

配当所得の金額=収入金額-元本を取得するために要した負債の利子

(1)配当所得の金額は、原則、配当等の収入金額(源泉徴収前)ですが、株式その他配当所得を生ずべき元本を取得するために要した負債の利子(譲渡株式等に係るものを除く)で、その年中に支払うものについては、元本の保有期間に対応する部分の金額を、配当等の収入金額から控除することができます
(2)配当所得については、次の区分に応じて、その支払いを受ける際に、収入金額に対し一定の税率により所得税(このほか住民税)が源泉徴収されます
①上場株式等の配当等(大口株主等に対するものを除く)・・・15%の税率により所得税(このほか住民税5%=20%)が源泉徴収。なお、7%の所得税(このほか住民税3%=10%)による軽減税率については、平成25年12月31日をもって廃止されました。
②①以外・・・20%の税率により所得税(住民税はなし)が源泉徴収
※復興特別所得税を含めた税率は、①15.315%、②20.42%の源泉税率となります
(3)配当所得の課税方法は、他の所得と合算し超過累進税率により総合課税されるのが原則となりますが、次の配当等については、超過累進税率が適用されない申告分離課税、または確定申告不要制度を選択することができます
・上場株式等の配当等(大口株主等が受ける場合を除く)
・公募証券投資信託(公社債投資信託および特定株式投資信託を除く)の収益の分配
・特定投資法人の投資口の配当等
・上記以外の配当等で、1銘柄について1回に支払いを受けるべき金額が、10万円に配当計算期間の月数(最高12ヶ月)を乗じてこれを12で除して計算した金額以下の配当等(=いわゆる10万円以下の配当等)
<株式の配当所得に係る課税関係一覧表>
改正①:下記の一覧表のうち※1の上場株式等の配当等に係る税率については、平成26年1月1日以降は10%軽減税率の特例措置が廃止され、本則税率の20%(所得税15%、住民税5%)が適用されます。7%と3%をそれぞれ15%と5%に読み替えて下さい。なお、上場株式等の譲渡所得に係る税率についても同様に改正されました。
改正②:復興特別所得税(2.1%)を含めた所得税の源泉税率は、上場株式等が15.315%、上場株式等以外は20.42%の徴収税率となります

株式の配当所得に係る課税関係一覧表

【3】配当所得に係る配当等の収入計上時期
(1)剰余金の配当、利益の配当、剰余金の分配、基金利息・・・株主総会等の決議日
(2)投資信託(公社債投資信託等を除く)等の収益の分配・・・収益計算期間の満了日

【4】配当所得の証明書類
配当等の収入金額と源泉徴収税額が記載された、以下の書類などが配当等の支払い者から発行されます
○配当、剰余金の分配及び基金利息の支払調書
○配当金支払通知書、出資配当金計算通知書
○特定口座の年間取引報告書

不動産の貸付けまたは自営業から生ずる所得

◆>不動産所得◆>
【1】不動産所得とは
(1)土地や建物などの不動産の貸付け、(2)地上権など不動産の上に存する権利の設定および貸付け、(3)船舶や航空機の貸付けによる所得(事業所得または譲渡所得に該当するものを除く)をいいます
[不動産所得の例示]
・貸家、アパート、貸地、駐車場、ケース貸しなどの貸付けによる対価(賃料収入)
・貸家、アパートなどの貸付けに際して受取る権利金や頭金、更新料、承諾料、名義書換料
・土地、建物の屋上や側面に広告看板を設置させるときの使用料
・敷金や保証金などのうち、返還を要しないもの
・共益費などの名目で受取る電気代、水道代や掃除代など
[不動産所得にならないもの]
・借地権などの設定により一時に受ける権利金や頭金などについては、不動産所得が原則→金額やその内容により譲渡所得や事業所得になるものがある
・下宿で単に部屋を貸すだけでなく食事を提供するとき→事業所得または雑所得
・不動産業者が販売目的の不動産を一時的に貸付けたとき→事業所得
・事業主が従業員に提供する寄宿舎の使用料→事業所得
・貸ガレージが単なる場所の貸付けではなく、自己の責任において他人の物を保管する形態(時間貸有料駐車場)であるとき→事業所得または雑所得
・機械、器具、自動車などの動産の貸付け→事業所得または雑所得

【2】不動産所得の金額と課税方法

不動産所得の金額=総収入金額-必要経費

不動産所得の金額は、上記【1】の賃料等の総収入金額から、貸付不動産に係る租税公課、損害保険料、修繕費、減価償却費、借入金利子などの必要経費を差し引いた金額(青色申告特別控除の適用がある場合は控除後の金額)となります

【3】不動産所得に係る賃料等の収入計上時期
(1)通常の賃料等
①契約や慣習などにより支払日が定められているもの・・・その定められた支払日
②支払日が定められていないもの・・・実際に支払いを受けた日
③請求があったときに支払うべきものと定められているもの・・・その請求の日
(2)供託家賃
①賃貸借契約の存否の係争が原因・・・係争期間中の賃貸料相当額については、その判決、和解等のあった日
②賃貸料の値上げに関する係争が原因・・・賃貸料の弁済のために供託された金額については、上記(1)に掲げる日、供託金と値上げ額との差額は、その判決、和解等のあった日
(3)返還しない権利金や名義書換料、更新料などの一時金
①貸付け資産の引渡しを必要とするもの・・・引渡しのあった日
②引渡しを必要としないもの・・・契約の効力発生日
(4)本来は預り金のため収入金額とされない敷金や保証金などの一時金
①賃貸期間の経過に関わらず返還を要しないもの(部分)・・・上記(3)と同様
②賃貸期間の経過に応じて返還不要額が確定するもの・・・返還不要額が確定する日

【4】事業的規模の判定と所得金額の計算上の相違点
不動産の貸付けが事業的規模か否かについては、本来、社会通念上事業と称するに至る程度の規模で行われているかどうかにより判定するものですが、以下の形式的な基準(5棟10室50台基準)により判定することもできます
<事業的規模の判定(5棟10室50台基準)>

事業的規模の判定(5棟10室50台基準)


<事業的規模の判定からみた不動産所得の金額の計算上の相違点>

事業的規模の判定からみた不動産所得の金額の計算上の相違点

【5】不動産所得の金額が赤字のときの損益通算
不動産所得の金額が赤字のときは、黒字の他の所得金額と損益通算を行うことができますが、①別荘等のように生活に通常必要でない資産の貸付けに係るもの、②土地等を取得するために要した負債の利子に相当する部分の金額で一定のもの、③一定の組合契約に基づいて営まれる事業から生じたものでその組合の特定組合員に係るものは、その損失が生じなかったものとみなされるため損益通算をすることはできません

◆>事業所得◆>


個人の事業所得-自営業者の方-をご覧下さい

青色申告について

【1】青色申告のすすめ
不動産所得、事業所得または山林所得を生ずべき業務を営んでいる方は、10万円の青色申告特別控除が利用できます。また、これらの業務が事業的規模の場合は、所定の帳簿や書類の作成が必要なものの、65万円の青色申告特別控除(通常より55万円アップ)が利用できますので、必要経費が10万円または65万円上乗せされたのと同様の効果があります。このほか、30万円未満の少額減価償却資産の必要経費算入、貸倒引当金の設定、純損失の繰越控除や青色事業専従者給与の必要経費算入・・・など、青色申告を選択した場合は様々な節税効果が期待できます

【2】青色申告の効果
青色申告を選択した場合は様々な特典がありますが、そのうちの青色申告特別控除だけを例に節税効果を確認してみましょう
(1)所得税の最低税率・・・5%(所得金額に応じ5%~40%までの超過累進税率)
(2)住民税・・・10%(所得金額に関わらず一律)
(3)(1)+(2)・・・最低税率15%
ですから、10万円控除であれば1万5000円、65万円控除であれば9万7500円が最低でも減税され、所得が多ければその分効果はアップします。このほか、国民健康保険料の節税も期待できるでしょう

【3】青色申告承認申請書の提出期限
確定申告書を青色申告で提出しようとする場合は、『所得税の青色申告承認申請書』を次に掲げる日までに提出する必要があります。
平成28年分(平成29年3月申告分)から青色申告を希望される方は、原則、平成28年3月15日までに申請書を提出して下さい
(1)一般の場合
●原則・・・その年の3月15日までに提出
◆中途開業(その年の1月16日以後に新たに業務を開始)・・・2月以内に提出
(注)新たに業務を開始した場合とは、青色申告の承認を受けることができる業務のいずれも営んでいない方が、いずれかの業務を開始した場合をいいます。例えば、既に青色承認申請ができる不動産所得を生ずべき業務を行っており、その後において新たな事業を開始したような場合はこれに含まれませんので、このような場合は、原則どおり青色申告の承認申請を受けようとする年の3月15日までが提出期限となります
(2)相続により事業を承継した場合
●原則・・・事業を承継してから2月以内に提出
◆青色申告の承認を受けていた被相続人の事業を相続により承継した場合・・・相続開始を知った日(死亡の日)の時期に応じ、それぞれ次の期間内に提出が必要です
①1月1日~8月31日までに死亡 → 死亡の日から4ヶ月以内
②9月1日~10月31日までに死亡 → その年の12月31日まで
③11月1日~12月31日までに死亡 → 翌年の2月15日まで

【4】会計ソフトを利用しましょう
事業所得(農業所得を含む)または不動産所得がある方には、会計ソフトの利用をおすすめしております。消費税の課税事業者や青色申告の65万円控除を希望される方は、会計ソフトを利用することで帳簿の作成要件が補完できますので、『手書きの帳簿作成はあれこれ面倒』というイメージが解消されると同時に、節税効果も期待できます

給与をもらったときの所得

【1】給与所得とは
俸給、給料、賃金、歳費および賞与並びにこれらの性質を有する給与をいいます

【2】給与所得に含まれるもの
給与とは、雇用契約またはこれに準ずる契約に基づき雇用主に従属して非独立的に提供した労務の対価として、雇用主から支払いを受ける給付などをいいます。給与の支給形態が、定額給であるか出来高払い給であるか、基本給であるか諸手当であるかを問わず、給与の性質を有するものは給与所得とされます。
※青色事業専従者給与および専従者給与控除額、パートタイマーやアルバイトとして支払いを受けるものも当然に給与所得となります
[現物給与(経済的利益)]
給与は金銭で支給されるのが普通ですが、給与所得の収入金額には、金銭で支給されるもののほか、食事の現物支給や商品の値引き販売などのように、給与の支払い者から受けた次に掲げる物または権利その他の経済的利益も含まれることになります
(1)物品その他の資産を無償または低い価額により譲受けたことによる経済的利益
(2)土地、家屋、金銭その他の資産を無償または低い対価により借受けたことによる経済的利益
(3)福利厚生施設の利用など(2)以外の用役を無償または低い対価により借受けたことによる経済的利益
(4)個人的債務を免除または負担してもらったことによる経済的利益

【3】契約別にみた給与所得の判定
(1)雇用契約とは、労働者が使用者に対し労務に服することを約し、使用者がこれに報酬を支払うことを約することによって成立する諾成、双務契約をいいます・・・給与所得
(2)委任契約とは、当事者の一方(委任者)が、相手方(受任者)を信頼して法律行為その他事務の処理の委託をし、承諾によって成立する契約(商品の販売委任契約など)をいいます・・・事業所得または雑所得
※法人と法人の役員間は委任関係にありますが、役員が法人から支払いを受ける役員報酬等は給与の性質を有し、給与所得に該当します
(3)請負契約とは、当事者の一方(請負人)がある仕事を完成させ、他方(注文者)がその仕事の結果に対して報酬を支払う契約(建物の建築請負契約など)をいいます・・・事業所得または雑所得

【4】給与所得に係る給与等の収入計上時期
(1)支給日が定められているもの・・・その支給日
(2)支給日が定められていないもの・・・支給を受けた日
(3)役員賞与で株主総会等の決議を必要とするもの・・・決議日(ただし、各人ごとの具体的な支給額を定めず支給総額だけを決議した場合は、各人ごとの具体的な支給額が決定した日)
(4)既往に遡って給与規定の改訂がされたため、既往の期間に対応して支給される新旧給与の差額・・・支給日が定められているものは、その支給日(支給日が定められていないものは、改訂の効力発生日)

【5】給与所得の金額と課税方法

給与所得の金額=収入金額-給与所得控除額

(1)給与所得の金額
上記【1】【2】の給与等の収入金額(源泉徴収前)から、その給与等の金額に応じた給与所得控除額を差し引いた金額となりますが、次の計算式で求めることができます
<給与所得控除後の給与所得金額の計算>
①給与等の収入金額が660万円未満の場合
給与等の収入金額が660万円未満の場合には、所得税法別表第五(平成27年分の年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表)により給与所得の金額を求めます
②給与等の収入金額が660万円以上1,000万円未満の場合
【計算式】給与所得の金額=給与等の収入金額×90%-120万円
③給与等の収入金額が1,000万円以上の場合
【計算式】給与所得の金額=給与等の収入金額×95%-170万円
(2)給与所得控除額の上限設定
給与等の収入金額が1,500万円を超える場合の給与所得控除額については、245万円の定額(上限)とする改正がされました。これにより、給与等の収入金額が1,000万円を超える場合の給与所得控除額は、以下のとおりとなります。
この改正は、平成25年分以後の所得税について適用されます。
<改正前>
【給与等の収入金額】1,000万円超
・・・【給与所得控除額】給与等の収入金額×5%+170万円
<改正後>
【給与等の収入金額】1,000万円超1,500万円以下
・・・【給与所得控除額】給与等の収入金額×5%+170万円
【給与等の収入金額】1,500万円超
・・・【給与所得控除額】給与等の収入金額にかかわらず245万円(上限)
<改正後の給与所得控除後の給与所得金額の計算>
【給与等の収入金額】1,000万円以上1,500万円未満
・・・【給与所得控除額の給与所得金額】給与等の収入金額×95%-170万円
【給与等の収入金額】1,500万円以上
・・・【給与所得控除額の給与所得金額】給与等の収入金額-245万円
(3)給与所得控除額の特例
給与所得控除額を超える一定の特定支出(通勤費用、転任費用、研修費用、資格取得費用、単身赴任者の帰宅旅費)がある場合は、その超える部分を控除した後の金額が給与所得の金額となる特例があります

【6】源泉徴収事務と給与所得の証明書類
○証明書類 → 給与等の支払い者が発行する給与所得の源泉徴収票
その給与等の支払いの際に適正に源泉徴収された給与等の年額を集計し、精算する作業が年末調整で、その証明として給与等の支払い者(勤務先)から『給与所得の源泉徴収票』が発行されます。年末調整をしていない給与所得についても源泉徴収票が発行されますが、何れにしても、給与等の収入金額と源泉徴収税額が記載されたこの源泉徴収票が、給与所得の金額を証明する書類となります

【7】死亡日後に支給された給与または賞与の課税・非課税判定
死亡日後に支給された給与または賞与については、所得税が課税されない場合があります。課税と非課税の判定は、『支給期』がいつかにより以下の取り扱いとなり、判定の結果、非課税とされた給与または賞与については給与所得として申告する必要はありません

退職金をもらったときの所得

【1】退職所得とは
退職手当、一時恩給その他の退職により一時に受ける給与およびこれらの性質を有する給与(退職手当等)などのほか、退職手当等とみなされる社会保険制度や退職金共済制度に基づく一時金等をいいます
[退職所得の例示]
・中小企業退職金共済、小規模企業共済の一時金
・解雇予告手当
・金銭以外(不動産や生命保険契約の名義変更など)で支払われた退職手当等
・退職に際して、在職中の勤務に対する報酬として、使用者から支給される一時的な収入
・未払賃金立替払制度に基づき国が弁済する未払賃金
・引き続き勤務する者に支払われる一時金のうち、その後に支払われる退職手当の計算上、今回の退職手当の基礎となった勤続期間を一切加味しない条件の下に支払われるものなど一定のもの
・使用人から執行役員への就任に伴い退職手当等として支給される一時金のうち一定のもの
・退職後、定期的または継続的に支給を受けるもの→雑所得(年金扱い)
・死亡退職の場合の退職手当等→相続税の課税対象(所得税は課税されない)

【2】退職所得に係る退職手当等の収入計上時期
(1)通常の退職手当等・・・退職した日
(2)役員に対するもので株主総会等の決議を必要とするもの・・・決議日(ただし、具体的な支給額を定めず支給の有無だけを決議した場合は、具体的な支給額が決定した日)
(3)既往に遡って退職給与規定の改訂がされたため、支給される新旧退職手当の差額・・・支給日が定められているものは、その支給日(支給日が定められていないものは、改訂の効力発生日)

【3】退職所得の金額の計算

退職所得の金額=(収入金額-退職所得控除額)×1/2

(1)退職所得の金額
上記【1】の退職手当等の収入金額(源泉徴収前)から、その退職手当等の算定の基礎となった勤続年数に応じた退職所得控除額を差し引いた残額の1/2となります
(2)退職所得控除額の計算
①勤続年数が20年以下の場合・・・40万円×勤続年数(=最低80万円)
②勤続年数が20年を超える場合・・・800万円+70万円×(勤続年数-20年)
(勤続年数が20年を超える場合は、70万円×勤続年数-600万円でも計算可能)
③障害者になったことに直接基因して退職した場合には、上記①または②の金額に100万円を加算します
(3)勤続年数
勤続年数は、入社日から退社日までの年数(1年未満の端数は1年に切上げます)で計算するのが原則です。ただし、同じ年に2ヶ所以上から退職手当等の支払いを受けるときや、その年の前年以前4年内に退職手当等の支払いを受けたことのあるときなどは、勤続年数の計算につき調整(=退職所得控除額も調整されます)が必要です。
【退職手当等に係る課税の改正】
(1)退職手当等に係る所得税および復興特別所得税の源泉徴収事務

平成25年1月1日以後に支払うべき退職手当等について適用される改正により、『退職所得の受給に関する申告書』の提出の有無に応じて、次の①または②による源泉徴収と納付が必要となります
①申告書の提出がある・・・『退職所得の源泉徴収税額の速算表』により所得税および復興特別所得税の合計額を算出のうえ徴収して納付
②申告書の提出がない・・・退職手当等の支払金額に20.42%(復興特別所得税を含む税率であり、改正前は20%)を乗じた金額を徴収して納付
(2)特定役員退職手当等に係る2分の1課税の適用除外
平成25年分以後の所得税について適用される改正項目です。特定役員退職手当等に係る退職所得の金額の計算については、退職所得控除額を控除した残額を2分の1する措置が廃止されました。これにより、退職手当等に対する課税方法は、次の①または②の方法となります
①下記②以外の一般の退職所得の金額・・・原則的な計算方法(改正のない部分)
=(収入金額-退職所得控除額)×1/2
②特定役員退職手当等に係る退職所得の金額・・・×1/2は適用なし(改正部分)
= 収入金額-退職所得控除額
③その年分の退職所得の金額の合計額・・・①+②
なお、特定役員退職手当等とは、退職手当等のうち次のイ~ハに掲げる役員等としての勤続年数(=役員等勤続年数といいます)が5年以下である者が、退職手当等の支払をする者からその役員等勤続年数に対応する退職手当等として支払を受けるものをいいます
イ.法人税法第2条第15号に規定する役員(取締役、執行役、会計参与、監査役、理事、監事、清算人などのほか、これら以外の者で法人の経営に従事する一定の者)
ロ.国会議員および地方公共団体の議会の議員
ハ.国家公務員および地方公務員

【4】退職所得の証明書類と申告の方法
○証明書類 → 退職手当等の支払い者が発行する退職所得の源泉徴収票
○申告の方法 → 原則、確定申告の必要はありません
(1)退職所得については、退職手当等を受け取る際に、『退職所得の受給に関する申告書』を退職手当等の支払い者(勤務先)に提出し、上記【3】で計算された退職所得の金額に対し一定の税率(所得税の速算表を参照)により所得税が源泉徴収されます。その証明として退職手当等の支払い者(勤務先)から『退職所得の源泉徴収票』が発行されますが、退職手当等の収入金額と源泉徴収税額が記載されたこの源泉徴収票が、退職所得の金額を証明する書類となります
(2)上記(1)の『退職所得の受給に関する申告書』の提出がないときは、退職手当等の収入金額に一律20%の税率で所得税が源泉徴収されます(この場合でも『退職所得の源泉徴収票』が発行されます)
(3)上記(1)による源泉徴収税額が適正であれば、退職所得について確定申告をする必要はなく、これで退職所得に対する課税の手続きは終了となります。ただし、(2)の場合またはその年に2以上の退職手当等があった場合などで源泉徴収税額が適正でないときは、確定申告をすることにより退職所得に対する税額を精算(源泉徴収税額が多かったときは還付)することができます

【5】死亡日後に支給された退職手当等の課税・非課税判定
死亡日後に支給された退職手当等については、所得税が課税されない場合があります。課税と非課税の判定は、『支給額の確定時期』がいつかにより以下の取り扱いとなり、判定の結果、非課税とされた退職手当等については退職所得として申告する必要はありません。

山林を売ったときまたは資産を売ったときの所得

◆>山林所得◆>
【1】山林所得とは
(1)山林を伐採して譲渡し、または(2)立木をそのまま譲渡したことによる所得をいい、この場合の山林とは、山地をいうのではなく、土地に定着した樹木が成長している状態(=立木そのもの)をいいます
[山林所得の例示]
・山林を取得の日以後5年を超えて伐採しまたは譲渡することによる所得
・山林の家事消費(自宅建築等のために使用したとき)
・山林所得を生ずべき山林につき損失を受けたことにより取得する保険金、損害賠償金、見舞金など
[山林所得にならないもの]
・山林を取得の日以後5年以内(保有期間5年以内)に伐採しまたは譲渡することによる所得→事業所得または雑所得
・立木を土地とともに譲渡したときの土地の譲渡部分→譲渡所得
・山林を伐採してもまだ譲渡していないとき

【2】山林所得の金額の計算

山林所得の金額=総収入金額-必要経費-山林所得の特別控除額(最高50万円)

(1)山林所得の金額は、山林の譲渡価額である収入金額から、①その山林の植林費、②取得費用、③管理費、④伐採費、⑤山林の育成または譲渡費用などの必要経費を差し引いた残額から、さらに山林所得の特別控除額(最高50万円)を控除した後の金額となります
(2)伐採または譲渡した年の15年前の12月31日以前から引き続き所有していた山林については、『概算経費控除』といわれる必要経費の特例が認められています
(3)山林所得に係る税額の計算方法
山林所得は、他の所得と合算せず『5分5乗方式』といわれる次の計算式により税額を計算し確定申告することになります
【計算式】{(課税山林所得金額×1/5)×税率}×5
※税率は、所得税の速算表を参照

【3】山林所得の収入計上時期
(1)原則・・・山林の引渡し日
(2)例外・・・山林の譲渡に関する契約の効力発生日によることもできる

◆>譲渡所得◆>



保険金や懸賞金などを受け取ったときの所得

【1】一時所得とは
(1)利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得および譲渡所得以外の所得のうち、(2)営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得であり、(3)労務その他の役務の対価または資産の譲渡の対価としての性質を有しない所得をいいます
[一時所得の例示]
・クイズの賞金や賞品、懸賞や福引の当せん金
・ふるさと納税の制度により、寄附をした地方公共団体から受け取る特産品
・競馬または競輪の払戻金(一定の条件を満たす場合は雑所得)
・生命保険契約等または損害保険契約等に基づく満期返戻金
・遺失物拾得者または埋蔵物発見者が受ける報労金
・法人からの贈与金品
・借家の立退き料(借家権の譲渡を除く)
・死亡後3年を超えて支給が確定したことにより遺族が受ける死亡退職金(遺族の一時所得とされます)
・グリーン家電エコポイント(個人が、グリーン家電エコポイント対象製品の購入により付与されたポイントをエコポイント交換商品と交換した場合には、その交換商品の価額が経済的利益となり、その交換した日の属する年分の一時所得として所得税の課税対象になります)
・住宅エコポイント(個人が、エコ住宅の新築等を行ったことにより付与されたポイントをエコポイント交換商品に交換した場合や一定の追加工事の費用に充てた場合には、その交換商品の価額やその費用に充てた金額が経済的利益となり、交換または費用に充てた日の属する年分の一時所得として所得税の課税対象になります)
[一時所得にならないもの]
・たな卸資産または山林について損失を受けたことによる保険金、損害賠償金、見舞金等→不動産所得、事業所得または山林所得
・グリーン家電エコポイント、住宅エコポイントが事業所得や不動産所得等を生ずべき業務の用に供するための資産またはエコ住宅の新築等に伴い付与されたものであるとき→事業所得または不動産所得等の収入金額
・業務の全部または一部の休止、転換または廃止等により、その業務の収益および経費の補償として取得する補償金等

【2】一時所得の金額の計算

一時所得の金額={(総収入金額-収入を得るために支出した金額)-一時所得の特別控除額(最高50万円)}×1/2(※)

(1)一時所得の金額は、上記【1】の一時金等の総収入金額からその収入を得るために支出した金額の合計額を差し引いた残額から、さらに一時所得の特別控除額(最高50万円)を控除した後の金額となります
(2)収入を得るために支出した金額は、収入に個別対応する支出金額のみとされ、収入を生じない行為または収入を生じない原因の発生に伴う支出金額は含まれません
(3)一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の所得金額との損益通算はできません
※一時所得の金額は、長期譲渡所得の金額との合計額の1/2が、総所得金額に算入されます

【3】一時所得に係る一時金等の収入計上時期
(1)原則・・・支払いを受けた日
(2)例外・・・支払いを受けるべき金額がその日前に支払い者から通知されているもの・・・通知を受けた日
(3)生命保険契約等に基づく一時金等・・・支払いを受けるべき事実が生じた日

【4】保険金等を受け取ったときの課税関係
<生命保険契約等に基づく一時金受取人の課税関係>

生命保険契約等に基づく一時金受取人の課税関係


<損害保険金、損害賠償金等を受け取ったときの課税関係>

損害保険金、損害賠償金等を受け取ったときの課税関係

年金や原稿料などを受け取ったときの所得

雑所得とは、他の9種類のいずれの所得にも該当しないすべての所得をいい、(1)公的年金等と、(2)公的年金等以外の雑所得に区分され、その合計額が雑所得の金額となります

◆>公的年金等◆>
【1】公的年金等に係る雑所得とは
(1)国民年金法、厚生年金保険法、公務員等の共済組合法などの規定による年金、(2)恩給(一時恩給を除く)および過去の勤務に基づき使用者であった者から支払われる年金、(3)確定給付企業年金法の規定に基づいて支給される年金などをいいます
[公的年金等の例示]
・老齢基礎年金、国民年金の付加年金、老齢国民年金基金年金
・老齢厚生年金、厚生年金基金年金
・退職共済年金、農業者年金基金年金、農業者老齢年金
・普通恩給
・企業年金、適格退職年金、特定退職金共済年金
・中小企業退職金共済、小規模企業共済の分割共済金
・確定拠出老齢給付年金
・確定給付企業年金
・被相続人の死亡後、相続人の請求により支給される未支給年金(死亡→年金の支給日到来)は、被相続人に所得税は課税されず、相続人に対し一時所得として所得税が課税されます

【2】公的年金等に係る雑所得の金額

公的年金等に係る雑所得の金額=収入金額-公的年金等控除額

公的年金等に係る雑所得の金額は、上記【1】の公的年金等の収入金額(源泉徴収前)から公的年金等控除額を差し引いた金額となりますが、次の速算表で求めることができます
<公的年金等に係る雑所得の金額の速算表>
【計算式】公的年金等に係る雑所得の金額=(A)×(B)-(C)

公的年金等に係る雑所得の金額の速算表

【3】公的年金等の証明書類と収入計上時期
○証明書類 → 公的年金等の支払い者が発行する公的年金等の源泉徴収票
○収入計上時期
(1)原則・・・支給の基礎となる法令等により定められた支給日
(2)法令等の改正や改訂が既往に遡って実施されたため既往の期間に対応して支払われる新旧公的年金等の差額で、その支給日が定められているもの・・・その支給日(支給日が定められていないものについてはその改正等の効力が生じた日)
(3)裁定、改定等の遅延、誤謬等により既往に遡って支払われる公的年金等・・・法令等により定められた当該公的年金等の計算の対象とされた期間に係る各々の支給日

◆>公的年金等以外◆>
【1】公的年金等以外の雑所得とは
公的年金等以外の雑所得とは、他の9種類のいずれの所得にも該当せず、公的年金等にも該当しないすべての所得をいいます
[雑所得(公的年金等以外)の例示]
・原稿料やさし絵、作曲、レコードの吹き込み、デザインの報酬、講演料、放送謝金、著作権の使用料
・金銭貸付けの利子
・国税および地方税の還付加算金
・動産または工業所有権の貸付けによる使用料
・生命保険契約等に基づく年金
・一定の先物取引の差金等決済

【2】公的年金等以外の雑所得の金額

公的年金等以外の雑所得の金額=総収入金額-必要経費

(1)公的年金等以外の雑所得の金額は、上記【1】の原稿料等の総収入金額から必要経費を差し引いた金額となります(家内労働者等の必要経費の特例も適用できます)
(2)遺族の方が支払いを受ける個人年金の課税関係
遺族の方が年金として受給する生命保険金のうち、相続税の課税対象となった部分については、所得税の課税対象にならないとする最高裁判所の判決がありました。
これに伴い、毎年支払いを受ける年金(公的年金等以外の年金)に係る所得税については、年金支給初年は全額非課税、2年目以降は課税部分が階段状に増加していく方法により計算するよう改正されました。
相続等に係る生命保険契約等に基づく年金を受給されている方へ

【3】注意点
(1)事業所得との分岐
事業所得と判断されるには、その経済活動が①独立性(自己の計算と危険において営まれている)、②営利性、③有償性、④反復継続性を総合勘案して、社会通念上事業と認められるかどうかにより判断すべきものとされており、上記【1】の原稿料等の収入を得るべき業務が、これらの要件を満たせば事業所得、満たさなければ雑所得と判断されます
(2)雑所得(公的年金等以外)の総収入金額の収入計上時期
その収入の態様に応じて、他の9種類の所得における収入計上時期に準じて判定した日

損益通算と繰越控除

配偶者または扶養がいるときの所得控除

◆>配偶者控除と配偶者特別控除◆>
【1】配偶者控除の要件と控除額
納税者に控除対象配偶者がいる場合は、(1)一般の控除対象配偶者38万円、(2)老人控除対象配偶者48万円の配偶者控除を受けることができます

【2】控除対象配偶者とは
(1)納税者と生計を一にする配偶者(青色事業専従者として給与の支払を受ける者および白色事業専従者を除く)で、合計所得金額が38万円以下の者をいいます
(2)老人控除対象配偶者とは、上記(1)の要件を満たす控除対象配偶者のうち、年齢が70歳以上の者をいいます

【3】配偶者特別控除の要件と控除額
納税者が生計を一にする配偶者で控除対象配偶者に該当しない者を有する場合に、その納税者本人の所得金額の合計額から38万円を限度として配偶者特別控除を受けることができます。ただし、配偶者特別控除を受けようとする納税者の合計所得金額が1,000万円(※)を超えている場合には、この控除を受けることはできません。
※納税者が給与所得だけの場合、本年中の給与の収入金額が12,315,790円を超えるときは、合計所得金額が1,000万円を超えることとなります

【4】配偶者特別控除の対象とは
・納税者と生計を一にする配偶者(青色事業専従者として給与の支払を受ける者および白色事業専従者を除く)のうち、
・合計所得金額が38万円超76万円未満であり、
・他の納税者の扶養親族となっていない者をいいます
<配偶者特別控除額の早見表>

配偶者特別控除額の早見表

<配偶者が給与収入のみとした場合の配偶者(特別)控除額の早見表>

配偶者が給与収入のみとした場合の配偶者(特別)控除額の早見表

【5】配偶者控除(および配偶者特別控除)適用の確認事項
(1)配偶者とは婚姻の届出をしている配偶者をいい、いわゆる内縁関係の者は含まれません
(2)年の中途で配偶者と死別し、その年中に再婚した納税者の控除対象配偶者は、死亡した配偶者か再婚した配偶者かのいずれか1人に限られます
(3)配偶者控除の適用を受けている者は、配偶者特別控除の適用を受けることはできません
(4)夫婦の双方がお互いに配偶者特別控除の適用を受けることはできません(いずれか一方の配偶者のみこの控除を受けることができます)

◆>扶養控除◆>
【1】控除の要件と控除額
納税者に扶養親族がいる場合は、(1)一般の控除対象扶養親族38万円、(2)特定扶養親族63万円、(3)老人扶養親族48万円(同居老親等は58万円)の扶養控除を受けることができます

【2】対象となる扶養親族とは
・納税者と生計を一にする親族(配偶者、青色事業専従者として給与の支払を受ける者および白色事業専従者を除く)で、
・合計所得金額が38万円以下の者をいいます
(1)親族とは、6親等内の血族と3親等内の姻族をいい、児童福祉法の規定により養育を委託されたいわゆる里子や老人福祉法の規定により養護を委託されたいわゆる養護老人も扶養親族に含まれます
(2)控除対象扶養親族とは、扶養親族のうち年齢16歳以上の者をいいます
(3)特定扶養親族とは、控除対象扶養親族のうち年齢19歳以上23歳未満の者をいいます
(4)老人扶養親族とは、控除対象扶養親族のうち年齢70歳以上の者をいいます
(5)扶養親族のうち年齢16歳未満の者を年少扶養親族といい、扶養控除の対象となりません
(6)同居老親等とは、老人扶養親族のうち納税者またはその配偶者の直系尊属(父母や祖父母など)で、納税者またはその配偶者のいずれかとの同居を常況としている者をいいます

【3】扶養控除適用の確認事項
(1)年少扶養親族(年齢16歳未満の扶養親族)に対する38万円の扶養控除は、改正により、平成23年分の所得税から廃止されていますので、扶養控除を受けることはできません
(2)改正により、平成23年分の所得税から、年齢16歳以上19歳未満の扶養親族は、特定扶養親族の対象から除かれたため、平成22年分までは63万円だった扶養控除の額が、38万円とされました
(3)同居老親等に該当するかどうかにおける『同居要件』については、その年12月31日の現況により判定しますが、例えば、次のような場合にはそれぞれ次のとおりとなります
①納税者またはその配偶者と同居を常況としている老親等が、病気などの治療のため入院していることにより納税者またはその配偶者と別居している場合は、同居老親等に該当します
②その老親等が納税者またはその配偶者の居住する住宅の同一敷地内にある別棟の建物に居住している場合において、その者が納税者またはその配偶者と食事を一緒にするなど日常生活を共にしているときは、同居老親等に該当します
③納税者が転勤したことに伴いその住所を変更したため、その老親等が納税者またはその配偶者と別居している場合は、同居老親等に該当しません

扶養になるかどうかの判定

◆>合計所得金額が38万円以下の親族◆>

【1】扶養になる親族
所得税で『扶養になる』ということは、その年分の扶養控除(または配偶者控除)を受けることができるということになります。扶養になる要件は、納税者と『生計を一にしている』ことと、親族の『合計所得金額が38万円以下』であることです。
合計所得金額については、親族の他の所得状況により別途計算の必要な場合もありますが、次の親族は合計所得金額が38万円以下となるため納税者の扶養になることができます。
(1)給与収入が年間103万円以下である親族
(2)公的年金等収入のみである親族
①親族の年齢が65歳未満・・・収入金額が108万円以下の親族
②親族の年齢が65歳以上・・・収入金額が158万円以下の親族
(3)自営業の利益(青色申告特別控除後)が38万円以下である親族
(4)家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例を受けているときは、内職等による収入金額が103万円以下の親族

【2】扶養になるかどうかは毎年判定する
(1)親族の合計所得金額が38万円を超えた年分は扶養から外れる
(2)親族のその年の所得状況により、扶養になる年もあればならない年もある
(3)毎年、扶養になるかどうかの判定が必要となる
・・・ということになります。一番身近な確認作業が年末調整の際に勤務先に提出する『扶養控除等(異動)申告書』への記載であり、毎年12月31日の現況で親族がその年分の扶養になるかどうかを判定します。

◆>所得税と社会保険では基準が違う◆>

扶養になると減税効果があることに変わりありませんが、所得税と社会保険では扶養の基準が異なります。
夫がサラリーマン、妻がパートタイマー、共に他の所得はなしというケースで、それぞれの項目について確認してみましょう。(子供が扶養になるかどうかの判定も同様の基準となりますので、その場合は妻を子供に置き換えて扶養の判定をして下さい)

【1】妻が扶養になるかどうかは妻の年収で判断する
・・・妻の年収(給与収入)が一定額以下であれば扶養になることができますが、年収の基準は所得税と社会保険で異なりますので、使い分けが必要です。
(1)所得税・・・妻の年収が103万円以下であれば扶養になれる
(2)社会保険・・・妻の年収が130万円未満であれば扶養になれる

【2】妻が扶養になることの効果
(1)所得税の扶養になると・・・
①夫は、その年分の配偶者控除を受けることができる
②夫の所得税が減税される(併せて夫の住民税も減税される)
(2)社会保険の扶養になると・・・
①妻は、夫の健康保険の被扶養者になれる
②妻は、国民健康保険料(国民年金保険料)を払う必要がない

【3】妻の年収(給与収入)はいつの時点で判断するか
(1)所得税=過去の収入を基準とします
①1月1日~12月31日までの年収合計が、103万円以下かどうかで判断
②年収は、給与明細や源泉徴収票で確認する
③正社員、アルバイトなど雇用形態は問わない
④年収合計が、103万円を超えた年分は配偶者控除の対象とならない
⑤年収が、141万円未満の年分は④にかえて一定額の配偶者特別控除が可能
(2)社会保険=将来の収入見込みを基準とします
①これから先の年収合計が、130万円未満かどうかで判断
②これから先の年収合計が、130万円以上となったときに扶養から外れる
③暦年ごと(12月31日の現況)により扶養の判定をする必要はない
④所得税の扶養にならなくても、社会保険の被扶養者になることは可能

【4】夫の所得税と住民税の還付の可能性
所得税と社会保険の扶養の判定を使い分けていないために、扶養控除等の控除もれ(による必要のない納税)や、国民健康保険の別途加入(による必要のない支出)が見受けられます。特に『結婚された年』、『親族が就職・退職した年』は注意が必要です。
なお、サラリーマンの方(通常確定申告をされない方)が、必要のない税金を納めていたときは、所定の還付手続きをとることで最高5年前まで遡って税金を戻してもらうことができます

本人(または親族)に要件のある所得控除

◆>障害者控除◆>
【1】控除の要件と控除額

納税者本人または控除対象配偶者や扶養親族が障害者に該当する場合は、(1)一般の障害者27万円、(2)特別障害者40万円、(3)同居特別障害者75万円の障害者控除を受けることができます

【2】対象となる障害者とは
納税者本人やその控除対象配偶者または扶養親族で、次のいずれかに該当する者をいいます
<一般の障害者と特別障害者の区分>

一般の障害者と特別障害者の区分

【3】障害者控除適用の証明書類と確認事項
○通常の場合・・・精神障害者保健福祉手帳、身体障害者手帳、戦傷病者手帳
○要介護の認定者(上記の手帳の交付がない者)・・・障害者控除対象者認定証明書
(1)障害者控除については、扶養控除の対象とならない年少扶養親族であっても適用されます
(2)同居特別障害者とは、控除対象配偶者または扶養親族のうち特別障害者に該当する者で、納税者、納税者の配偶者または納税者と生計を一にするその他の親族のいずれかとの同居を常況としている者をいいます(改正により、平成23年分の所得税から新設された区分です)

◆>寡婦控除と寡夫控除◆>
【1】寡婦控除の要件と控除額

納税者本人(女性)が寡婦に該当する場合は、(1)一般の寡婦27万円、(2)特別の寡婦35万円の寡婦控除を受けることができます

【2】寡婦控除の対象となる寡婦とは
(1)一般の寡婦は、次のいずれかに該当する者で、扶養親族または生計を一にする子のある者をいいます
①夫と死別し、または夫と離婚した後、婚姻していない者
②夫の生死の明らかでない者
(2)上記(1)掲げる者のほか、次のいずれかに該当する者で合計所得金額が500万円以下(※)の者も一般の寡婦に含まれます
①夫と死別した後、婚姻していない者
②夫の生死の明らかでない者
(3)特別の寡婦は、寡婦のうち、扶養親族である子を有し、かつ合計所得金額が500万円以下(※)の者をいいます

【3】寡夫控除の要件と控除額
納税者本人(男性)が寡夫に該当する場合は、27万円の寡夫控除を受けることができます

【4】寡夫控除の対象となる寡夫とは
納税者本人が、次の(1)から(3)のいずれかに該当する者で、生計を一にする子があり、かつ合計所得金額が500万円以下(※)の者をいいます
(1)妻と死別した後、婚姻していない者
(2)妻と離婚した後、婚姻していない者
(3)妻の生死の明らかでない者

【5】寡婦控除と寡夫控除適用の確認事項
(1)生計を一にする子とは、他の納税者の控除対象配偶者や扶養親族になっておらず、かつ総所得金額等(損失の繰越控除後、特別控除前)が38万円以下の者に限ります
(2)離婚の場合には、納税者本人の合計所得金額が500万円以下(※)であっても、扶養親族などがなければ寡婦控除を受けることはできません
※納税者が給与所得だけの場合は、本年中の給与の収入金額が6,888,889円以下であれば、合計所得金額が500万円以下となります

◆>勤労学生控除◆>
【1】控除の要件と控除額

納税者本人が勤労学生に該当する場合は、27万円の勤労学生控除を受けることができます

【2】対象となる勤労学生
納税者本人が、次に掲げる学校等の児童、生徒、学生または訓練生であり、合計所得金額が65万円以下(※)である者をいいます
(1)学校教育法に規定する小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学、高等専門学校
(2)国、地方公共団体、学校法人、日本赤十字社、社会福祉法人、宗教法人、一般社団法人、一般財団法人、医療事業を行う農業協同組合連合会、医療法人などの設置した専修学校等、または文部科学大臣が定める一定の基準を満たすものとして設置された専修学校等で、職業に必要な技術の教授をすることや修業期間、授業時間数など一定の要件に該当する課程を履修させるもの
(3)認定職業訓練を行う職業訓練法人で、一定の要件に該当する課程を履修させるもの
※納税者が給与所得だけの場合は、本年中の給与の収入金額が130万円以下であれば、合計所得金額が65万円以下となります

【3】勤労学生控除適用の証明書類と確認事項
○一定の要件に該当する課程を設置する専修学校等または職業訓練法人であることの証明
○生徒または訓練生であることの証明
(1)勤労学生控除を受けるためには、専修学校等の長、または職業訓練法人の代表者から交付された上記証明書の添付が必要であり、勤労学生に該当するかどうかはこれらの証明書の有無により判定します(学校教育法第1条に規定する学校の児童、生徒、学生については、これらの証明書の提出等は不要です)
(2)本人の合計所得金額65万円以下のうち、自己の勤労に基づいて得た事業所得・給与所得・退職所得または雑所得以外の所得金額が10万円以下であることも要件とされます

◆>基礎控除◆>
納税者は、年齢、扶養親族の有無、本人または扶養親族の所得金額の多寡、他の所得控除の多寡や申告の有無に関係なく、納税者1人に対して一律38万円の基礎控除を受けることができます

生命保険料を支払ったときの所得控除

【1】生命保険料控除の要件と控除額
生命保険料控除については、平成24年分の所得税より改正されました。保険契約の締結日が、平成24年1月1日以後かその前かにより、控除額の計算および控除限度額の計算が異なります。改正後の契約を新制度(または新契約)、改正前の契約を旧制度(または旧契約)と表現して区別しますが、旧制度が廃止された訳でなく、改正後の新制度との選択・併用が可能ですので確認が必要です
○契約締結日に応じ新制度と旧制度に大別される
○保険の種類は、生命保険部分、介護医療保険部分、個人年金部分の3区分
○新制度と旧制度の控除(限度)額計算式は異なる
○新制度と旧制度のどちらを採用する(併用する場合を含む)かは、納税者が選択可能

(1)平成24年1月1日以後に締結した契約について控除を受ける場合
納税者が生命保険契約等または個人年金保険契約等に係る保険料や掛金を支払った場合には、①一般の生命保険部分4万円、②介護医療保険部分4万円、③個人年金部分4万円、①~③合計で最高12万円の生命保険料控除を受けることができます
<生命保険料控除額の計算:新制度>
生命保険料控除額は、生命保険料と介護保険料および個人年金保険料について、それぞれ次の表の計算式に当てはめて計算します。この計算式は、改正により新設されたもので、この方法で計算した一般の生命保険料控除額(最高4万円)と、介護医療保険料控除額(最高4万円)と、個人年金保険料控除額(最高4万円)との合計額(最高12万円)が、生命保険料控除額となります

生命保険料控除額の計算

(2)平成23年12月31日以前に締結した契約について控除を受ける場合
納税者が生命保険契約等または個人年金保険契約等に係る保険料や掛金を支払った場合には、④一般の生命保険部分5万円、⑤個人年金部分5万円、④+⑤で最高10万円の生命保険料控除を受けることができます
<生命保険料控除額の計算:旧制度>
生命保険料控除額は、一般の生命保険料と個人年金保険料について、それぞれ次の表の計算式に当てはめて計算します。この計算式は、従来から利用していたもので改正による変更はありません。この方法で計算した一般の生命保険料控除額(最高5万円)と、個人年金保険料控除額(最高5万円)との合計額(最高10万円)が、生命保険料控除額となります

生命保険料控除額の計算

(3)新制度と旧制度双方の保険料の支払いがある場合
生命保険料控除は平成24年分より改正されましたが、平成23年以前の取り扱いが廃止された訳ではありません。契約が平成23年12月31日以前であれば、改正前の計算式を利用して引き続き控除を受けることができます。また、新制度と旧制度双方の保険料の支払いがある場合、新制度と旧制度のどちらを採用(併用する場合を含む)するかは、納税者が、ご自身の節税効果を考えて自由に選択できます
<新制度と旧制度を選択した場合の控除限度額の比較>

新制度と旧制度を選択した場合の控除限度額の比較

※このほか、住民税においては所得税で選択した控除額計算と異なる方法を選択することも可能です。所得税および住民税が最も有利となる控除額を選択して下さい。例えば、新制度保険料80,000円以上、かつ旧制度保険料42,000円以上60,000円未満の支払い額がある場合、所得税は新制度を適用し、住民税では旧制度のみを適用する方が最も有利となるケースが考えられます。新旧両制度の支払い額がある場合は、支払保険料の多寡に関わらず全ての控除証明書を申告書に添付して提出するなどの工夫も必要でしょう

【2】対象となる生命保険料とは
生命保険料控除の対象となる生命保険料は、次の(1)~(3)に掲げる生命保険契約等に基づいて支払った保険料や掛金で、納税者本人が支払ったものに限られます
(1)一般の生命保険料とは
生命保険料控除(一般用)の対象となる保険料または掛金とは、生命保険会社または外国生命保険会社等と締結した生命保険契約のうち、生存または死亡に基因して一定額の保険金が支払われるもの、簡易生命保険契約、農業協同組合と締結した生命共済契約等に係る保険料または掛金で、保険金などの受取人の全てが納税者本人または納税者の配偶者や親族となっているものをいいます
(2)介護医療保険料とは
平成24年1月1日以後に生命保険会社、外国生命保険会社等、損害保険会社または外国損害保険会社等と締結した身体の傷害または疾病により保険金が支払われる保険契約のうち、病院または診療所に入院して医療費を支払ったことに基因して保険金が支払われるものをいいます。改正前は一般の生命保険料に含まれていた部分ですが、平成24年以後の改正により、旧制度から独立し新設されたかたちとなりました。
(3)個人年金保険料とは
生命保険料控除(個人年金用)の対象となる保険料または掛金とは、年金を給付する定めのある(退職年金を給付する定めのあるものは除く)生命保険契約または生命共済契約で、年金の受取人が納税者本人またはその配偶者であり、かつ保険料等の払い込みや年金の支払いにつき一定の要件のある契約に係る保険料または掛金をいいます
(4)控除の対象とならない保険料とは
*外国生命保険会社等について、国外で締結したもの(国内で締結したものはOK)
*勤労者財産形成貯蓄契約等にもとづく生命保険の保険料または共済掛金
*傷害保険契約、信用保険契約にもとづく保険料など

【3】生命保険料控除額の証明書類と確認事項
○一般の生命保険料・・・生命保険料控除証明書(一般用)
○介護医療保険料・・・生命保険料控除証明書(介護医療用)
○個人年金生命保険料・・・生命保険料控除証明書(個人年金用)
(1)新制度と旧制度の区分は、生命保険料控除証明書に記載された内容により必ず確認して下さい。
(2)一般か介護医療か個人年金保険料かの区分は、保険契約等の名称で判断するのではなく、生命保険料控除証明書に記載された区分により判断します。また、生命保険契約または個人年金保険契約であっても、生命保険料控除の対象とならない保険料や掛金は除かれます。
(3)給与の支払者が負担した保険料の金額で、給与所得として課税されているものは、本人自身が支払ったものとして控除の対象となります
(4)払込期日が到来した保険料であっても、現実に支払っていないものは除かれます
(5)保険料の払込みのない契約を有効に継続させるため、いわゆる『振替貸付』によって保険料の払込みに充てられた金額は、支払った保険料に含まれます
(6)翌年以後に払込期日が到来する保険料を一括して払い込んだいわゆる『前納保険料』については、一定の金額が本年中に支払った保険料の金額となります

地震保険料または旧長期損害保険料を支払ったときの所得控除

【1】地震保険料控除の要件と控除額
納税者が特定の損害保険契約等に係る地震等損害部分の保険料や掛金を支払った場合は、(1)地震保険料部分5万円、または(2)旧長期損害保険料部分1万5千円の地震保険料控除を受けることができます
<地震保険料控除額の計算>
地震保険料控除額は、地震保険料および旧長期損害保険料について、それぞれ次の表の計算式に当てはめて計算します。この方法で計算した地震保険料に対応する控除額(最高5万円)と、旧長期損害保険料に対応する控除額(最高1万5千円)との合計額(最高5万円)が、地震保険料控除額となります。

地震保険料控除額の計算

【2】対象となる地震保険料とは
地震保険料控除の対象となる地震保険料は、次の(1)または(2)に掲げる損害保険契約等に基づいて支払った保険料や掛金で、納税者本人が支払ったものに限られます
(1)地震保険料とは
地震保険料控除の対象となる地震保険料は、納税者本人または納税者と生計を一にする配偶者や親族が所有して常時居住している家屋や、これらの人の所有している生活に通常必要な家財を保険または共済の目的とし、かつ、地震等損害によりこれらの資産について生じた損失の額をてん補する保険金または共済金が支払われる、次の①と②に掲げる損害保険契約等に係る地震等損害部分の保険料や掛金をいいます
①損害保険会社または外国損害保険会社等と締結した保険契約のうち、一定の偶然の事故によって生ずることのある損害をてん補するもの
②農業協同組合と締結した建物更生共済契約または火災共済契約など
③上記①②何れも、損害保険会社または外国損害保険会社等の締結した身体の傷害または疾病により保険金が支払われる一定の保険契約は除かれます。また、外国損害保険会社等については国内で締結したものに限ります。
(2)旧長期損害保険料とは
平成18年12月31日までに締結した一定の長期損害保険契約等に係る保険料または掛金(以下『旧長期損害保険料』といいます)を支払った場合には、これらの旧長期損害保険料のうち一定の金額については、地震保険料控除の対象となります

【3】地震保険料控除額の証明書類と確認事項
○地震保険料・・・地震保険料控除証明書に記載の区分で判断
○旧長期損害保険料・・・地震保険料控除証明書に記載の区分で判断
(1)給与の支払者が負担した地震保険料の金額で、給与所得として課税されているものは、本人自身が支払ったものとして控除の対象になります
(2)いわゆる『振替貸付』により保険料の払込みに充てられた金額や、『前納保険料』があるときは、生命保険料の場合と同様に取り扱われます

健康保険料や国民年金保険料、小規模共済掛金を支払ったときの所得控除

◆>社会保険料控除◆>
【1】控除の要件と控除額

納税者が、(1)自己または自己と生計を一にする配偶者やその他の親族の負担すべき社会保険料を支払った場合、または(2)給与等から社会保険料を控除された場合は、その年に実際に支払った金額または自己の給与や公的年金から差し引かれた金額について、社会保険料控除を受けることができます

【2】対象となる社会保険料とは
次に掲げる社会保険料等で、毎月の給与から差し引かれているもの、または本人が直接支払っているものの全額が控除対象となります
・健康保険、雇用保険、船員保険または農業者年金の保険料で、被保険者として負担するもの
・健康保険法附則または船員保険法附則の規定により、被保険者が承認法人等に支払う負担金
・国民健康保険の保険料または国民健康保険税
・後期高齢者医療制度の保険料
・介護保険法の規定による介護保険料
・国民年金の保険料、国民年金基金の掛金
・厚生年金保険の保険料で被保険者として負担するもの、および厚生年金基金の加入員として負担する掛金
・労働者災害補償保険の特別加入者として負担する保険料
・国家公務員共済組合法または地方公務員等共済組合法の規定による掛金(地方公務員等共済組合にあっては特別掛金を含みます)
・私立学校教職員共済法の規定により加入者として負担する掛金
・恩給法の規定による納金
・地方公共団体の条例により組織された互助会が行う職員の相互扶助に関する制度で、一定の要件を備えているものとして所轄税務署長の承認を受けた制度に基づき、その互助会の構成員である職員が負担する掛金

【3】社会保険料控除額の証明書類と確認事項
○給与または公的年金等から徴収された金額・・・給与所得または公的年金等の源泉徴収票
○国民年金保険料または国民年金基金の掛金・・・社会保険料控除証明書
○国民健康保険料・・・国民健康保険料納入額のお知らせなど
(1)控除の対象は、本人が本年中に支払ったものだけであり、未払いのものは含まれません。ただし、翌年以後に納付期日の到来する保険料を一括して支払ったいわゆる『前納保険料』については、前納の期間が1年以内であればその全額を支払った年の控除対象とすることができます。
(2)後期高齢者医療制度の保険料について、被保険者の世帯主または配偶者が生計を一にする被保険者の負担すべき保険料を口座振替により支払った場合には、口座振替によりその保険料を支払った世帯主または配偶者に社会保険料控除が適用されます
(3)年金から特別徴収(天引き)された介護保険の保険料および後期高齢者医療制度の保険料については、その保険料を支払った者は年金の受給者自身となるため、その年金の受給者に社会保険料控除が適用されます
(4)給与の支払者が負担した社会保険料等の金額で、給与所得として課税されているものは、本人自身が支払ったものとして控除の対象となります

◆>小規模企業共済等掛金控除◆>
【1】控除の要件と控除額

納税者が自己の負担すべき小規模企業共済等掛金を支払った場合は、その年に実際に支払った金額について、小規模企業共済等掛金控除を受けることができます

【2】対象となる小規模企業共済等掛金とは
小規模企業共済等掛金とは、次に掲げるものをいいます
(1)独立行政法人中小企業基盤整備機構と契約した共済契約(旧第2種共済契約を除く)の掛金
(2)確定拠出年金法の規定により実施される個人型年金の加入者掛金
(3)地方公共団体が条例の規定により実施するいわゆる心身障害者扶養共済制度で一定の要件を備えているものに基づいて支払った掛金

【3】小規模企業共済等掛金控除額の証明書類と確認事項
○小規模企業共済の掛金・・・小規模企業共済掛金払込証明書
(1)控除の対象は、本人が本年中に支払ったものだけであり、未払いのものは含まれません。ただし、翌年以後に納付期日の到来する掛金を一括して支払ったいわゆる『前納掛金』については、前納の期間が1年以内であればその全額を支払った年の控除対象とすることができます。
(2)掛金を前納したことにより前納減額金の支払いを受けているときは、支払った掛金の額からその前納減額金を差し引いた残額が控除の対象となります

災害、盗難、横領にあったときの所得控除

【1】雑損控除とは
災害または盗難若しくは横領によって、資産について損害等を受けた場合には、一定の金額の雑損控除を受けることができます

【2】雑損控除の要件
雑損控除の適用にあたり、(1)資産の所有者の要件(2)対象資産の要件、および(3)損失事由の要件のいずれにも該当すること
(1)資産の所有者・・・次の①または②に掲げる者に限る
①納税者(自己)
②納税者(自己)と生計を一にする配偶者やその他の親族で、その年の総所得金額等が38万円以下の者
(2)対象資産・・・次の①~④以外の資産に限る
①生活に通常必要でない資産
②たな卸資産
③事業用固定資産、繰延資産
④山林
<雑損控除の対象となる資産の範囲>

地震保険料控除額の計算

[対象資産の具体例]
・生活に通常必要な住宅(屋根瓦、壁、基礎など)、門、塀、墓石
・家財(家具、書籍、家電品、衣類など)
・1個または1組の価額(時価)が30万円以下の宝石、書画、骨董品
・車両(趣味のために保有しているものを除く)
・事業用の資産や別荘、書画、骨董品、貴金属等で1個または1組の価額が30万円を超えるものなどは対象となりません
(3)損失事由・・・次の①~③を原因とする損害に限る
①災害
②盗難
③横領
[損失事由の具体例]
・震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害
・火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害
・害虫、害獣その他の生物による異常な災害
・詐欺や恐喝による損害の場合には、雑損控除は受けられません

【3】雑損控除の控除額

【計算式】次の(ⅰ)と(ⅱ)のうちいずれか多い方の金額
(ⅰ)損失額-総所得金額等×10%
(ⅱ)損失額のうち災害関連支出の金額-5万円

[損失額の計算のしかた]
①損失額=損害金額+災害関連支出-保険金等により補填される金額
②損害金額とは・・・原則、資産の時価をもとに算出しますが、住宅家財等がその使用または期間の経過により減価するものである場合の損害額は、次のいずれかを選択することができるようになりました(平成26年分以後改正)
 *損失発生直前の時価-損失発生直後の時価・・・時価ベース
 *資産の取得価額-減価償却費累計額相当額・・・簿価ベース
③災害関連支出とは・・・災害により滅失した住宅、家財などを取壊しまたは除去するために支出した金額
④保険金等により補填される金額とは・・・災害などに関して受け取った保険金や損害賠償金など

【4】雑損控除適用の証明書類と確認事項
○り災証明書(被害の程度を判断する際の目安となります)
○災害関連支出についての領収書
(1)雑損控除は他の所得控除に先だって控除することとなります
(2)損失額が大きくてその年の所得金額から控除しきれない雑損控除額がある場合には、翌年以後に繰り越して、各年の所得金額から控除することができます=雑損失の繰越控除(3年間が限度)
(3)雑損控除とは別に、その年の所得金額の合計額が1,000万円以下の人が災害にあった場合は、災害減免法による所得税の軽減免除があり、納税者の選択によりどちらか有利な方法を選ぶことができます

【5】東日本大震災により被害を受けた方
東日本大震災により被害を受けた方については、雑損控除の特例が適用されます。詳細は、東日本大震災関連の国税庁からのお知らせをご覧下さい。

医療費を支払ったときの所得控除

【1】医療費控除の要件
納税者が、自己または自己と生計を一にする配偶者やその他の親族に係る医療費を支払った場合には、一定の金額の医療費控除を受けることができます
(1)生計を一にする親族に係る医療費とは、①医療費を支出すべき事由が生じた時、または②現実に医療費を支払った時の現況において、自己と生計を一にし、かつ親族である者に係る医療費をいいます
(2)親族について所得要件はありません。ただし、里子や養護受託老人は扶養親族になったとしても親族ではないので、医療費控除の対象になりません。

[医療費控除の対象となる医療費]
医療費控除の対象となる医療費
医療費控除の対象となる出産費用の具体例
医療費控除の対象となる介護保険制度下での施設サービスの対価
医療費控除の対象となる入院費用の具体例
医療費控除の対象となる介護保険制度下での居宅サービス等の対価
医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例
医療費控除を受けられる方へ【PDF】
平成年分医療費の明細書【PDF】

[医療費控除の対象とならない医療費]
・容ぼうを美化するための歯列矯正費用
・カイロプラクティク師の施術費用
・診断書作成料
・予防接種の費用
・漢方薬、酔い止め薬、薬用石鹸や化粧品の購入費用
・食事療法に基づく食品の購入(医師の指示がある場合を含む)
・差額ベッド代(病状や個室を使用する必要性がある場合等を除く)
・入院のための洗面用具、パジャマ、下着等の購入費用
・血圧計、体温計、空気清浄器、車いす、補聴器の購入費用
・通院のためのガソリン代、駐車料金
・入院中の家族を見舞うための交通費

【2】医療費控除の控除額・・・次の計算式で計算した金額(200万円を限度)

【計算式】(実際に支払った医療費の合計額-保険金等で補填される金額)-足切額

(1)実際に支払った医療費の合計額
①その年の1月1日から12月31日までの間に実際に支払った医療費であること
②未払いの医療費は、現実に支払われるまで控除の対象とならない(=現金主義)
(2)保険金等で補填される金額
①上記(1)の実際に支払った医療費の合計額から、保険金等で補填される金額を控除し純粋な本人の負担額を計算します
②生命保険契約などで支給される入院費給付金や健康保険などで支給される高額療養費・家族療養費・出産育児一時金など
③保険金等で補填される金額は、その給付の目的となった医療費の金額を限度として差し引きます(引ききれない金額が生じた場合であっても他の医療費からは差し引きません=個別対応)
(3)足切額(原則10万円)を超える部分の金額が医療費控除額となります
①原則・・・10万円
②その年の総所得金額等が200万円未満の人・・・総所得金額等×5%
※医療費控除は、支払った医療費の額が、総所得金額等の5%または10万円の何れか少ない金額を超えていれば控除可能です。そのため、所得金額が200万円未満(給与収入で換算すると3,116,000円未満)の方は、支払った医療費の額が10万円以下であっても医療費控除を受けることができます

【3】医療費控除適用の証明書類と確認事項
○医療費の支出を証明する領収書など
(1)健康保険組合から送られてきた『医療費のお知らせ』は、証明書類となりません
(2)保険金等の補填金が確定申告期限までに確定していない場合は、保険金等の見積額を控除
(3)医療費控除額は、その年においてどれだけ多額の医療費を負担したとしても、200万円が控除限度額とされます

寄附金を支払ったときの所得控除とふるさと納税

【1】寄附金控除の要件
納税者が国や地方公共団体、特定公益増進法人などに対し特定寄附金を支出した場合には、支出をした金額のうち2,000円を超える部分の金額について寄附金控除を受けることができます

【2】特定寄附金の範囲
(1)国、地方公共団体に対する寄附金
(2)公益社団法人、公益財団法人その他公益を目的とする事業を行う法人または団体に対する寄附金のうち、次に掲げる要件を満たすと認められるものとして財務大臣が指定したもの
①広く一般に募集されること
②教育または科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に寄与するための支出で緊急を要するものに充てられることが確実であること
(3)所得税法別表第一に掲げる法人その他特別の法律により設立された法人のうち、教育または科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に著しく寄与するものとして、所得税法施行令第217条で定めるもの(=特定公益増進法人という)に対する当該法人の主たる目的である業務に関連する寄附金((1)および(2)を除く)。なお、特定公益増進法人とは次の①~⑧の法人をいいます。
①独立行政法人
②地方独立行政法人のうち一定の業務を主たる目的とするもの
③自動車安全運転センター、日本司法支援センター、日本私立学校振興・共済事業団及び日本赤十字社
④公益社団法人および公益財団法人
⑤民法34条の規定により設立された法人のうち一定のもの、および科学技術の研究などを行う特定法人
⑥私立学校法第3条に規定する学校法人で学校の設置若しくは学校および専修学校若しくは各種学校の設置を主たる目的とするもの、または私立学校法第64条第4項の規定により設立された法人で専修学校若しくは各種学校の設置を主たる目的とするもの
⑦社会福祉法人
⑧更生保護法人
(4)特定公益信託のうち、その目的が教育または科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に著しく寄与する一定のものの信託財産とするために支出した金銭
(5)政治活動に関する寄附金のうち、一定のもの
(6)認定特定非営利法人(いわゆる認定NPO法人)に対する寄附金のうち、一定のもの
(7)特定新規中小会社により発行される特定新規株式を払込みにより取得した場合の特定新規株式の取得に要した金額のうち一定の金額(1千万円を限度)
(8)特定地域雇用等促進法人に対する寄附金のうち、一定のもの(平成25年11月30日までに支出するものに限る)

【3】寄附金控除の控除額

【計算式】次の(ⅰ)と(ⅱ)のいずれか低い金額-2,000円
(ⅰ)その年に支出した特定寄附金の額の合計額
(ⅱ)その年の総所得金額等の40%相当額

【4】寄附金控除適用の証明書類と確認事項
○寄附した団体などから交付を受けた領収書
○地方独立行政法人法第6条第3項に規定する設立団体のその旨を証する書類の写し
○特定公益増進法人である旨の証明書の写し
○特定公益信託であることの認定書の写し
○選挙管理委員会等の確認印のある『寄附金(税額)控除のための書類』
○特定新規中小会社が発行した株式の取得に要した金額の寄附金控除額の計算明細書など一定の書類
○寄附金を受領した法人が特定地域雇用等促進法人に該当する旨を証する書類の写しなど一定の書類

【5】ふるさと納税
ふるさと納税とは、ふるさと(出身地に限らずご自身が応援したい自治体で、都道府県、市区町村どちらでも可能です)へ送る寄附金のことです。
ふるさと納税制度では、税を新たに納めるものではなく、また現在住んでいる住所地以外での住民税の課税を選択できるというものでもありません。自治体(都道府県や市区町村)に寄附をした結果、その寄附額に応じた一定額について、所得税および現在納税している自治体の住民税などが減税されるため、税制面でのサポートを受けられる制度となります。
※ふるさとへ寄附 → 確定申告により所得税・住民税が減税 → 減税された分はふるさとへ間接的に納税(ふるさと納税)したというイメージです
【関連サイト】
総務省(ふるさと寄付金など個人住民税の寄付金税制)
新潟県(ふるさと新潟応援寄付金)
新潟市(ふるさと新潟市応援寄附金)
村上市(ふるさと村上応援寄附金)

住宅ローン控除

相続があった場合の所得税の確定申告~通常の申告と異なる点~

◆>準確定申告(被相続人の確定申告)について◆>

【1】遺産分割協議、相続税の申告にも影響
準確定申告は、亡くなられた方のその年1月1日から亡くなられた日までの収入と支出について集計し、所得税、住民税、事業税などの税金を確定させる手続きです。こうして計算された税金と、亡くなられた日現在の事業上の資産負債は、相続財産を構成することになり、当然、遺産分割や相続税の申告など、その後の諸手続きに影響を与えますのでお間違えのないようご注意下さい

【2】提出期限は翌年3月15日ではなく4ヶ月以内
(1)準確定申告書は、前年分、本年分ともに『相続人が相続の開始を知った日の翌日から4ヶ月を経過した日の前日まで』に提出しなければなりません。準確定申告書は、被相続人に代わって相続人が連名で作成し、『死亡した者の平成○年分の所得税の確定申告書付表(兼相続人の代表者指定届出書)を添付する必要があります
(2)被相続人が消費税の課税事業者であるときは、上記(1)と同様に、消費税の準確定申告書を提出しなければなりません。なお申告書に添付する書類は、『付表6 死亡した事業者の消費税及び地方消費税の確定申告明細書』となります

【3】死亡日後の収入の課税・非課税の取り扱い
(1)死亡日後に支給された給与または賞与
(2)死亡日後に支給された退職手当等
(3)死亡日後に支給された公的年金等

【4】医療費控除は、生前に支払ったものだけが対象
(1)被相続人の死亡後、相続人が被相続人の財産から支払った(被相続人にかかる)医療費は、被相続人が生前に支払ったものではないため、準確定申告において医療費控除をすることはできません(この場合の未払医療費は、相続税の債務控除とされます)
(2)生命保険料控除、地震保険料控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除も同様に、被相続人が生前に支払った金額が控除の対象となります

【5】被相続人が配偶者控除と扶養控除を受けるための親族の判定時期
(1)扶養親族等の合計所得金額・・・被相続人の死亡日の現況で見積もった、その年の1月1日~12月31日までの1年分の合計所得金額(が38万円以下かどうか)で判定
(2)扶養親族等の年齢・・・被相続人の死亡日ではなく、あくまで相続開始年の12月31日現在で判定
(3)生計を一にしているかどうか・・・被相続人の死亡日の現況により判定

【6】その他の項目
(1)住民税、固定資産税の申告手続きについてはこちらをご確認下さい
(2)サラリーマンの方が亡くなられたときは、勤め先において退職時に年末調整をしてもらって下さい。他に確定申告を必要とする所得控除や税額控除がなければ、準確定申告書(4ヶ月以内)の手続きは必要ありません。
(3)死亡後に支払う経費を準確定申告において必要経費に算入することも可能です。事業所得などを生ずべき事業を廃止した後において、その事業に係る費用または損失で、その事業を廃止しなかったならばその者のその年分以後の各年分の事業所得などの計算上必要経費にされるべき金額が生じたときは、その金額はその者のその事業を廃止した日の属する年分またはその前年分の事業所得などの計算上、必要経費に算入されます
①売掛金の貸倒れ
②減価償却資産の除却損
③事業税の見込控除
④固定資産税の必要経費算入時期など


◆>相続があったときの相続人の確定申告について◆>

【1】相続した財産の取得費等と青色申告承認申請書の提出期限
(1)相続人が相続により取得した財産の取得時期、取得費(帳簿価額)および取得価額は、被相続人の取得時期、取得費および取得価額をそのまま引き継ぐことになります
(2)相続した財産が減価償却資産である場合は、引き継いだ取得時期、取得費および取得価額をもとに、相続人が選択している償却方法により償却することになります
(3)相続により事業を承継した相続人の青色申告承認申請書の提出期限はこちら

【2】相続人が扶養控除等を受けるための要件の判定時期
(1)被相続人の準確定申告で扶養親族等とされた者を扶養控除とする場合
被相続人の準確定申告で控除対象扶養親族等とされた者を、相続人においても控除対象扶養親族等とすることができるかについては、以下のとおりとなります
①親族が相続人の控除対象扶養親族等に該当するかどうか
原則どおり、その年の12月31日の現況における親族の合計所得金額、年齢、生計一要件で判定します(被相続人の死亡日の現況では判定しません)
②被相続人の準確定申告で控除対象扶養親族とされた者
①の判定により要件を満たすのであれば、相続人においても控除対象扶養親族とすることができます(=相続開始年に限り、その親族は被相続人と相続人の2人の控除対象扶養親族になることができます)
③被相続人の準確定申告で控除対象配偶者とされた者
②と同様に①の判定により要件を満たすのであれば、相続人においても控除対象扶養親族とすることができます
④被相続人の青色事業専従者だった親族
①の判定により要件を満たすのであれば、相続人においても控除対象扶養親族等とすることができます
(2)被相続人の死亡した年の合計所得金額が38万円以下のとき
準確定申告または退職時の年末調整により、被相続人の死亡した年の合計所得金額が38万円以下であるときは、被相続人と生計を一にしていた親族または配偶者は、被相続人を控除対象扶養親族または控除対象配偶者として、これらの控除をうけることができます

料金表(年1回申告のみご依頼の場合)

【1】給与所得または公的年金等のみの方
・・・5,000円

【2】自営業者の方で総勘定元帳の作成を伴う場合
(1)会計ソフトを利用してご自分で仕訳データを入力される場合:自計化支援
①会計ソフトは各自ご用意頂きます
②年次監査料は、70円/1仕訳データ毎となります
③消費税申告書作成料は、本則課税の場合30,000円となります

<料金の速算例>

(2)帳簿が手書きのため当事務所で仕訳データを入力する場合:記帳代行支援
①入力代行料は、115円/1仕訳データ毎となります
②入力代行料は、決算書、総勘定元帳などの帳票出力料を含みます
③消費税申告書作成料は、本則課税の場合30,000円となります

<料金の速算例>

【3】自営業者の方で総勘定元帳の作成を伴わない場合
売上高やご用意頂ける証憑書類と原始帳簿の程度に応じ、以下のとおりとなります
(1)白色申告・・・35,000円~
(2)青色申告・・・45,000円~

【4】不動産所得がある方
(1)(2)(3)以外の業務的規模・・・25,000円~
(2)事業的規模(5棟10室50台基準)・・・40,000円~
(3)事業的規模かつ青色申告の65万円控除希望・・・上記【2】に準ずる

【5】医療費控除による還付請求
・・・上記【1】~【4】の報酬に含まれます(医療費は各人ごと・病院ごとに集計して下さい)

【6】住宅ローン控除明細書作成(初年度)
・・・25,000円(2年目以降は上記【1】~【4】の報酬に含まれます)

※個人の確定申告に関する報酬料金を消費税抜きで表示しておりますが、あくまで目安とお考え下さい。他の所得がある場合や複数の所得がある場合など、所要時間やご用意頂ける資料の程度により、事前に見積もりのうえ調整させて頂きます

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関東信越税理士会所属

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